アマルフィ海岸で最も華やかな町「ポジターノ」。
パラソルの花ひらいたビーチ、
テラス席で食事を楽しめるレストラン、
”ポジターノ・ファッション”を叶えてくれるショップ、
色鮮やかなお土産物を売る雑貨店。
ポジターノが単なる高級ビーチリゾートと異なるのは、切り立った海岸線の斜面に建物が立っていることではないでしょうか。ちょうど円形劇場の観客席ように家々が立ち並び、舞台となるビーチを見下ろす格好となっています。
わたしが訪れたのは7月。
夏の日差しを浴びて、ポジターノはまぶしく輝いていました。
この記事では旅行記ブログとして、実際に辿った行程や観光スポットなどを紹介しますね。個人旅行をお考えの方は参考にどうぞ。
ご興味のある方は前回の記事もあわせてご覧ください。
⇒夏のアマルフィ海岸へ3泊4日旅行記ブログ(個人旅行)
アマルフィ海岸「ポジターノ」への行き方
アマルフィのバスターミナルからバスに乗りました。
SITAsud社の赤いバス。Sorrento行き。
アマルフィからポジターノまでは40分ほどの道のりです。座席に座れると良かったのですが、他にも乗車している観光客がいっぱいで、残念ながら立ったままでした。
最初は車窓からの景色を楽しんでいました。
そのうち、上手く下車できるか不安になりました。
というのも、ご存知かとは思いますが、イタリアのバスにはアナウンスがありません。乗客は自分が降りたい停留所だと思った時に、ボタンがあればボタンを押し、無ければ運転手に声をかけて合図します。例にもれず、アマルフィ海岸でも同様のシステムでした。
混み合ったバス内で運転手に声をかけることも叶わず、バスがどこを走っているのか見当もつきません。
バスは激しく蛇行する海岸線の狭い道を走っていました。カーブを曲がる度にクラクションをあげながら先へ先へと進みます。
そろそろだけど、どうしよう・・・と思っていると、運転手が大声で「ポジターノ!!」と知らせてくれました。運転手の一声で車内には安堵の空気が流れました。バスに乗車していたのは外国からの観光客ばかり。皆一様に目的の場所で下車できるか不安に思っていたのです。
バスはポジターノ東側のバス停「ポジターノ(スポンダ)Positano(Sponda)」に停車。
わたしも含め、たくさんの乗客が下車しました。
<ポジターノへのアクセス情報(バス)>
- 運行会社:SITAsud
- 時刻表:http://www.sitasudtrasporti.it/orari
*「5070 AMALFI - POSITANO - SORRENTO (via Meta - via Massa Lubrense - via Nastro Verde)」 - 停留所:Positano(Sponda)
- チケット:タバッキで購入。ただし、Positano(Sponda)のそばでは購入できませんでした。ビーチ近くのタバッキで購入しました。
アマルフィ海岸「ポジターノ」観光
見晴らし台 Belvedere
ポジターノのバス停は高台に位置しています。
眼下に海やビーチ、立ち並ぶ家々を一望。
バス停付近が展望スポットとなっていました。
濃いブルーの海にたくさんの白いボートが浮かんでいました。世界中のセレブが訪れるそうですから、地元の人の船ばかりではないでしょう。一握りのお金持ちが船の上でバカンスを楽しんでいるのかもしれません。
ビーチにはオレンジ色のパラソルがボーダー模様のように並んでいます。ビーチはどちらかというと庶民的。パラソルの下で寝そべっている人がいたり、水遊びを楽しんでいる人がいたり。
夏のひと時を遠くから見守っているのは、急斜面に建つ家々です。
バスを降りた後わたしは、ポジターノの海や町並みを見渡しながら坂道を下りました。
サンタ・マリア・アッスンタ教会 Santa Maria Assunta
町の中心に位置するサンタ・マリア・アッスンタ。マヨルカ焼の黄色いクーポラを持つ教会です。クーポラもそうですが、ところどころにイスラム・ビザンチン様式の影響を受けているのが特徴です。
教会の祭壇に掲げられているマリア像。いわゆる西洋画とは異なりビザンチン風のモザイク画のようでした。
ポジターノがイスラム美術様式の影響を受けているのは、16~17世紀に中東の国々と貿易をしていたからです(金塊や香辛料、絹をシリアまで輸出していたそうです)。中東諸国との間で、品物や文化の輸出入が繰り返されていたのでしょうね。
砂浜 Spiaggia Grande
教会を過ぎて少し行くと、砂浜に出ます。
ティレニア海を思う存分楽しめる広さがあり、午前中のうちから多くの人で賑わっていました。
もし、ビーチを楽しみたいと思う方がいらっしゃるようでしたら、ボートやサーフボード、水遊び道具をレンタルすることもできるようでした。水着さえあれば、手ぶらでも十分に楽しめそうでしたよ。
わたしは水着を用意していなかったので、ビーチで戯れる人々の様子をしばらく眺めていました。
暑い日でしたので、海に入ればきっと気持ちよかったことでしょう。現に、目の前ではたくさんの人が、気持ちよさそうに海に入っていました。大人も子供も男性も女性も、地中海で夏のバカンスを楽しんでいました。
船着場 Pontile
メインビーチの西側には船着場があります。アマルフィやカプリ島と往来する船の発着場所となっていました。夏のバカンスシーズンだったせいか、船が沈んでしまいそうなくらいたくさんの人が降り、そしてまた、乗り込んでいました。予定ではわたしもここから船に乗ろうかと考えていたのですが、人の多さに断念。
トラジタの塔 Torre Trasita
船着場の脇を通り抜け、さらに西に進むと「トラジタの塔」下にたどり着きます。トラジタの塔はポジターノに現存する3つの塔のうちのひとつ。かつては内部に青銅の大砲を備え、町の防衛を担ってきました。19世紀に売りに出され、現在は個人の所有となっています。
インターネットで調べたところ、Airbnb(エアビーアンドビー)にゲストハウスとして出ていました。一般の人でも「トラジタの塔」に宿泊することができるようです。すごく素敵な滞在になりそうですよね☆早めに調べておいて、実際に宿泊してみれば良かった…と今さらながら思いました。
町歩き Passeggiata
ポジターノでは海遊びはもちろんですが、ただ町を歩くだけでも楽しめます。日本の日常生活では目にすることのない光景をあちこちで見かけます。
淡いレンガ色の壁。開いた窓からは風が通り抜けていくような雰囲気です。窓から海を見渡せ、ちょっとした植栽の花々と、海の青さのコントラストを愛でることもできる家々。
歩きながら目にする風景は一コマ一コマに奥行きがあります。実際に自分がこの町で夏のシーズンを過ごしたらどんな風なんだろうと想像が広がります。
町歩きをすると、ポジターノのさらに深い魅力を感じることができますよ☆
観光客にとって高台までのぼるのは少し大変ですが、個人で行く機会のある方は、東側からだけでなく西側の高台からの景色も楽しんでみてくださいね。高台から見下ろす景色にはポジターノらしい風景が広がっています。空と海、サンタ・マリア・アッスンタ教会のクーポラ、色とりどりの建物、緑の中庭。画家や小説家、映画監督などの芸術家に愛された町ならではの景観を満喫できるのではないでしょうか。
”ポジターノ風ファッション” Moda Positano
イタリア語で”モーダ・ポジターノ moda positano”は、”ポジターノ風ファッション”という意味。1950~60年代にかけて、ポジターノで流行したファッションです。水着の上から羽織るのちょうど良い、ゆったりとした白い綿織のシャツやワンピースに革のサンダルをあわせます。町のあちこちで売られていました。身に着けている人もチラホラいましたが、東洋人が着こなすのはなかなか難しいファッションアイテムですね。
アマルフィ海岸「ポジターノ」のレストラン
さて、ひと通り観光を終えた後はランチタイムです。
5つ星ホテル「レ・シレヌーセ Le Sirenuse」のレストランでいただきました。
おすすめポイントは何と言ってもテラス席からの眺めです。食事をいただきながら、ポジターノの絶景を楽しむことができます。宿泊すると1泊ウン十万円のホテルですが、レストランだけをビジター利用することもできます。
★レストラン「ラ・スポンダ La Sponda」について詳しくはこちらの記事に書きました。
気になる方はチェックしてみてくださいね。
⇒アマルフィ海岸・ポジターノのおすすめレストラン「ラ・スポンダ La Sponda」
★引き続きアマルフィ海岸旅行記をご覧になりたい方はどうぞ。
次はラヴェッロ観光です。
⇒芸術家に愛されたアマルフィ海岸の別荘地「ラヴェッロ」観光スポット&行き方
★アマルフィのホテル宿泊体験レビューはこちらです。
素敵な滞在を楽しめました♪
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