フィレンツェの美術館といえばウフィッツィが有名ですが、今回紹介するのは「パラティーナ美術館 Galleria Palatina」。時間に余裕があれば是非訪れたい場所のひとつです。この記事では、パラティーナ美術館の基本情報や予約方法、主要作品について紹介します。初めて訪れる方は参考にどうぞ。美術鑑賞で自分の中の新たな感覚に出会えるといいですよね♪
パラティーナ美術館 Galleria Palatinaについて
パラティーナ美術館は、かつてのフィレンツェ君主メディチ家とロレーナ家のコレクションを展示。数世紀にもわたり君主たちが収集してきたルネサンスからバロック期にかけての絵画作品を800点以上も一般公開しています。展示室は王宮として使われてきたピッティ宮殿2階です。壁の装飾の一部のように偉大な画家たちの作品が並んでいます。見どころはラファエロやティツィアーノ、ルーベンスといった著名画家らの傑作。展示の順序が作家や時代別に並べられているわけではないので、目当ての作品を見つけるのがやや大変ですが、あらかじめ展示室の番号を把握しておくと見学がスムーズです。
行き方
パラティーナ美術館はアルノ川左岸に位置しています。ピッティ宮殿2階が展示室です。ドゥオーモからは徒歩15分ほど。サンタ・マリア・ノヴェッラ駅からタクシーで10分、10ユーロくらいです。
開館時間
8:15~18:30(切符売場18:05まで)
休館日
毎週月曜、1月1日、12月25日
入場料
ピッティ宮(Palazzo Pitti)への入場券は、以下6カ所の共通券となっています。
- パラティーナ美術館(Galleria Palatina)
- 近代美術館(Galleria d’Arte Moderna)
- 衣装博物館(Museo della Moda e del Costume)※
- 大公の宝物庫(銀器博物館)(Tesoro dei Granduchi)
- ロシア・イコン博物館(Museo delle Icone Russe)
- パラティーナ礼拝堂(Cappella Palatina)
※衣装博物館は休業中ですが、2024年7月16日~12月31日までは開館するようです。
⇒The Museum of Costume and Fashion completely reopened with a new arrangement
ピッティ宮:16ユーロ(3~10月)、10ユーロ(11~2月)
- 早朝割引で50%オフ
- 1月10日~2月20日、11月10日~12月20日:8時59分までにチケットを購入し、9時25分までに入場することを条件にチケット代金が半額になります
- 上記以外の期間:8:15~8:45にチケットを購入し、8:55までに入場することを条件にチケット代金が半額になります
ボーボリ庭園やピッティ宮との共通券もあります。
ピッティ宮+ボーボリ庭園:22ユーロ(3~10月)、14ユーロ(11~2月)
ウフィツィ美術館+ピッティ宮+ボーボリ庭園:38ユーロ(3~10月)、18ユーロ(11~2月)
フィレンツェカード
85ユーロ。72時間有効。ピッティ宮(パラティーナ美術館含む)の他、ボーボリ庭園やウフィッツィ美術館、アカデミア美術館等、フィレンツェ内の主要な見どころにフリーパスで入場可能。
⇒フィレンツェカード(公式サイト)
予約
ピッティ宮(パラティーナ美術館を含む)公式⇒https://www.uffizi.it/en/tickets
上記公式サイトから、チケットの購入・予約ができます。チケット購入方法は後述します。
館内情報
■チケット売場
ピッティ宮殿の正面右手
■クローク・トイレ
正面入り口から中庭に抜ける通路右手に地下へ続く階段があります。階段を降りるとクロークとトイレがあります。大きな荷物は預けるように指示されます。トイレが心配な方は先に済ませてから美術鑑賞しましょう。
■オーディオガイド・ブックショップ
美術館2階の入口にブックショップがあります。そこでオーディオガイドをレンタルすることもできます。
■展示室
1~30室。各室に名前がついています。順番に観なくてもOKです。
鑑賞の所要時間
パラティーナ美術館だけの鑑賞であれば、所要2時間くらいです。
混雑状況
パラティーナ美術館は夏のバカンスシーズン(7~8月)でもそれほど混雑していません。とはいえ、行列ができることもあるようです。7~8月の土日訪れる方やスケジュール的に余裕のない方は開館時間を狙うか予約をしておくと良いでしょう。バカンスシーズン以外であれば、それほど混雑することはないと思います。
パラティーナ美術館を訪れるオプショナルツアー
「万が一混雑していたらどうしよう・・・」「何をどう鑑賞すればいいか分からない・・・」といった不安をお持ちの方は上手にオプショナルツアーを利用しましょう。入場がスムーズですし、ガイドに解説してもらうと深みのある美術鑑賞を楽しめますよね。私も海外旅行では、オプショナルツアーをよく利用します。
予約について
さて、「パラティーナ美術館」はインターネットまたは電話で予約を受け付けています。ここではインターネットでの予約方法について紹介します。電話予約は時差や言葉の問題があるので省略しますね。
公式サイトからネット予約する方法
ウフィツィ美術館とピッティ宮(パラティーナ美術館含む)の公式サイト「ウフィツィ美術館(Le Gallerie degli Uffizi)」から手続します。チケット1枚につき手数料3ユーロが加算されます。
⇒「ピッティ宮(パラティーナ美術館含む)」公式予約サイト(Le Gallerie degli Uffizi)
上記サイトにアクセス。前述のとおり、チケットは3パターンあります。
- ピッティ宮(パラティーナ美術館含む)のチケット
- ピッティ宮(パラティーナ美術館含む)+ボーボリ庭園の共通チケット
- ウフィツィ美術館+ピッティ宮+ボーボリ庭園の共通チケット
①②は「Palazzo PItti Single ticket」から「Buy online」をタップ。
③は「LE GALLERIE DEGLI UFFZI PassePartout 5 Days」から「Buy online」をタップ。
ここでは①ピッティ宮(パラティーナ美術館含む)のチケット購入について流れを説明します。
ページ最下で英語表示に変えます。そして、ページ中ほど「The Palatine Gallery and The Gallery of Modern Art」をタップします。次と次のページでは「BUY」をタップ。
「Galleria Palatina」のプルダウンをタップし、「Date」からカレンダーを表示させます。ご自分のご希望の日を選択しましょう。
予約日を選択し「Tickets」をタップします。なお、日付は「曜日、日、月、年」の順となっていますよ☆
希望時間をご確認の上、「Full(一般料金チケット)」と書かれた右横の+からチケット枚数を選択します。ここで表示されている料金には予約手数料が含まれています。ご注意ください。枚数選択後はページ下の「Add to shopping cart」をタップします。
あとは、表示された内容を確認し「continue」をタップ(I have read・・・の左横のチェック欄にチェックを入れるのを忘れずに)。次の画面で「Resister(会員登録)」をタップ。画面の指示に従って会員登録をします(*印の付いた項目だけ入力すればOKです)。会員登録終了後、登録したメールアドレスにパスワードが届きます。パスワードは今後ログインする際に必要ですので、控えておきましょう。会員登録が終了すると、予約購入するチケットの内容確認の画面が表示されます。
あとは、クレジットカードでの支払い手続きへと進みます。
登録したアドレスにバウチャーチケットが届きます。プリントアウトして持参しましょう。チケットカウンターでチケットと交換してもらいます。混雑時には予約者は優先的にチケットを交換できますので、係員に声をかけてみてだくさいね。予約時間の15分ほど前には現地に行っておきましょう!
パラティーナ美術館の見どころ(主要作品)
つづいて、主要作品を紹介します。ラフェエロの絵画が主役です。その他ティツィアーノやルーベンス、ボッティチェリ、カラヴァッジョ、フィリッポリッピなど著名な画家の作品もあわせて鑑賞できます。なかには、修復中や貸し出し中の作品もありますが、とりあえず観たい作品をピックアップしておくと見学がスムーズです。
La Bella Simonetta
(17室)
Tonda Bartolini
(17室)
Madonna dell'Impannata
(22室)
Amorino Dormiente
(24室)
Ritratto Femminile(La Gravida)
(27室)
Madonna della Seggiola
(28室)
Madonna della Granduca
(28室)
Visione di Ezechiele
(28室)
Ritratto di Agnolo Doni
(28室)
Ritratto di Maddalena Storozi
(28室)
Madonna detta del Baldacchiino
(28室)
La Velata
(29室)
Quattro Filosofi
(30室)
Le Conseguenza della Guerra
(30室)
Maddalena pentienete
(31室)
La Bella
(31室)
パラティーナ美術館では絵画作品のみならず、展示室そのものも素敵です。フレスコ画で彩られた壁や天井、モザイクや大理石で装飾された棚やテーブル、豪華絢爛のシャンデリアなどなど、かつての君主の暮らしを垣間見ることができます。お時間の許す限りゆったり鑑賞してみてくださいね☆
実際に私が訪れた際の鑑賞レポートです。あわせてご覧いただくと予習になるかと思います。記事下に参考図書もまとめています。ご興味のある方はどうぞ。
最後に
フィレンツェにはたくさんの見どころがありますよね。パラティーナ美術館以外のフィレンツェの名所を2日間で巡った時のコースをまとめています。もしよろしければ参考にどうぞ。