フィレンツェの美術館といえばウフィッツィが有名ですが、今回紹介するのは「パラティーナ美術館 Galleria Palatina」。時間に余裕があれば是非訪れたい場所のひとつです。この記事では、パラティーナ美術館の基本情報や予約方法、主要作品について紹介します。初めて訪れる方は参考にどうぞ。美術鑑賞で自分の中の新たな感覚に出会えるといいですよね♪
パラティーナ美術館 Galleria Palatinaについて
パラティーナ美術館は、かつてのフィレンツェ君主メディチ家とロレーナ家のコレクションを展示。数世紀にもわたり君主たちが収集してきたルネサンスからバロック期にかけての絵画作品を800点以上も一般公開しています。展示室は王宮として使われてきたピッティ宮殿2階です。壁の装飾の一部のように偉大な画家たちの作品が並んでいます。見どころはラファエロやティツィアーノ、ルーベンスといった著名画家らの傑作。展示の順序が作家や時代別に並べられているわけではないので、目当ての作品を見つけるのがやや大変ですが、あらかじめ展示室の番号を把握しておくと見学がスムーズです。
行き方
パラティーナ美術館はアルノ川左岸に位置しています。ピッティ宮殿2階が展示室です。ドゥオーモからは徒歩15分ほど。サンタ・マリア・ノヴェッラ駅からはミニバスD番でアクセスすることが可能。駅からタクシーで10分、10ユーロくらいです。
開館時間
8:15~18:50(切符売場18:05まで)
休館日
毎週月曜、1月1日、5月1日、12月25日
入場料
入場料は5館共通券となっています。「パラティーナ美術館」「君主の居室」「大公の宝物庫(旧銀器博物館)」「近代美術館」「衣装博物館」。なお、2018年3月以降の入場料が改定されます。
■2018年2月まで
13ユーロ
■2018年3月以降
夏季:2018年3月1日~10月31日|16ユーロ
冬季:2018年11月1日~2019年2月28日|10ユーロ
早朝割引で50%オフ(8時59分までにチケットを購入し、8時15分から9時25分までに入場することを条件にチケット代金が半額になります)
館内情報
■チケット売場
ピッティ宮殿の正面右手
■クローク・トイレ
正面入り口から中庭に抜ける通路右手に地下へ続く階段があります。階段を降りるとクロークとトイレがあります。大きな荷物は預けるように指示されます。トイレが心配な方は先に済ませてから美術鑑賞しましょう。
■オーディオガイド・ブックショップ
美術館2階の入口にブックショップがあります。そこでオーディオガイドをレンタルすることもできます(日本語あり)。
■展示室
1~30室。各室に名前がついています。順番に観なくてもOKです。
鑑賞の所要時間
「パラティーナ美術館」のチケットで「近代美術館」「衣装博物館」もあわせて見学可能です。人によって鑑賞時間は異なるかとは思いますが、トータルで3時間半くらいあれば十分かなと思います。パラティーナ美術館だけですと所要2時間くらいです。
混雑状況
パラティーナ美術館は夏のバカンスシーズン(7~8月)でもそれほど混雑していません。とはいえ、行列ができることもあるようです。7~8月の土日訪れる方やスケジュール的に余裕のない方は開館時間を狙うか予約をしておくと良いでしょう(予約についてはあとで説明しますね)。バカンスシーズン以外であれば、混雑することはまずないと思います。
パラティーナ美術館を訪れるオプショナルツアー
「万が一混雑していたらどうしよう・・・」「何をどう鑑賞すればいいか分からない・・・」といった不安をお持ちの方は上手にオプショナルツアーを利用しましょう。入場がスムーズですし、ガイドに解説してもらうと深みのある美術鑑賞を楽しめますよね。私も海外旅行では、オプショナルツアーをよく利用します。
★「ピッティ宮殿&パラティーナ美術館&アルノ川左岸の路地裏歩き」という日本語ガイド付きツアーが開催されています。↓気になる方はチェックしてみてください。
予約について
さて、「パラティーナ美術館」はインターネットまたは電話で予約を受け付けています。ここではインターネットでの予約方法について紹介します。電話予約は時差や言葉の問題があるので省略しますね。
公式サイトからネット予約する方法
フィレンツェの美術館や博物館の予約サイト「フィレンツェ ムゼイ FIRENZE MUSEI(B-ticket)」から手続します。チケット1枚につき手数料3ユーロが加算されます。
⇒「パラティーナ美術館」公式予約サイト(FIRENZE MUSEI)
上記サイトにアクセス。ページ最下の「English Version」をタップし英語表示に変えます。そして、ページ中ほど「The Palatine Gallery and The Gallery of Modern Art」をタップします。次と次のページでは「BUY」をタップ。
オンラインチケット購入ページが表示されます。ページ右上の「Lingua(言語)」を「Inglese(英語)」に変えましょう。
予約日を選択し「Tickets」をタップします。なお、日付は「曜日、日、月、年」の順となっていますよ☆
「Interno/Full(一般料金チケット)」と書かれた右横のプルダウンからチケット枚数を選択します。ここで表示されている料金には予約手数料が含まれています。ご注意ください。枚数選択後はページ下の「in the shopping cart」をタップします。
あとは、表示された内容を確認し「continue」をタップ(I have read・・・の左横のチェック欄にチェックを入れるのを忘れずに)。次の画面で「Resister(会員登録)」をタップ。画面の指示に従って会員登録をします(*印の付いた項目だけ入力すればOKです)。会員登録終了後、登録したメールアドレスにパスワードが届きます。パスワードは今後ログインする際に必要ですので、控えておきましょう。会員登録が終了すると、予約購入するチケットの内容確認の画面が表示されます。
「Payment by」でクレジットカード会社を選択します。
内容を確認の上「Buy now」をタップ。
次の画面でクレジットカード情報を入力し「Pay」をタップします。手続きはこれで終了です。
共通券とフィレンツェカード
ピッティ宮殿エリアの各見どころの入場チケットは「共通券」となっています。また「フィレンツェカード」でも入場可能です。というわけで「共通券」と「フィレンツェカード」について紹介しておきますね。フィレンツェの滞在日数や行きたい場所をピックアップして、一番お得になるチケットを購入できるといいですね。
共通券
①パラティーナ美術館、君主の居室、大公の宝物庫(旧銀器博物館)、近代美術館、衣装博物館に共通
- 13ユーロ
- 16ユーロ(2018年3月~10月)
- 10ユーロ(2018年11月~2019年2月)
②ボーボリ庭園、バルディーニ庭園、陶磁器博物館に共通
- 10ユーロ
- 6ユーロ(2018年11月~2019年2月)
③ウフィッツィ美術館+①②
- 38ユーロ(2018年3月~10月)
- 18ユーロ(2018年11月~2019年2月)
フィレンツェカード
72ユーロ。72時間有効。パラティーナ美術館の他、ボーボリ庭園やウフィッツィ美術館、アカデミア美術館等、フィレンツェ内の主要な見どころにフリーパスで入場可能。
パラティーナ美術館の見どころ(主要作品)
つづいて、主要作品を紹介します。ラフェエロの絵画が主役です。その他ティツィアーノやルーベンス、ボッティチェリ、カラヴァッジョ、フィリッポリッピなど著名な画家の作品もあわせて鑑賞できます。なかには、修復中や貸し出し中の作品もありますが、とりあえず観たい作品をピックアップしておくと見学がスムーズです。
最後に
パラティーナ美術館では絵画作品のみならず、展示室そのものも素敵です。フレスコ画で彩られた壁や天井、モザイクや大理石で装飾された棚やテーブル、豪華絢爛のシャンデリアなどなど、かつての君主の暮らしを垣間見ることができます。お時間の許す限りゆったり鑑賞してみてくださいね☆
実際に私が訪れた際の鑑賞レポートです。あわせてご覧いただくと予習になるかと思います。記事下に参考図書もまとめています。ご興味のある方はどうぞ。 イタリア・フィレンツェ「パラティーナ美術館 Galleria Palatina」。かつてメディチ家が暮らしたピッティ宮殿2階が展示室として一般公開されています。800点以上の絵画が壁の装飾の一部のよう ...
所要3時間!パラティーナ美術館と衣装博物館の鑑賞レポート