ピエンツァ(Pienza)はアメリカ人に人気の町。もちろん、世界遺産だからというのもあるのですが、ハリウッド映画「イングッリシュ・ペイシェント」のロケ地になったことがきっかけみたいです。確かに映画のセットのような、どこかしら造られた感があるのもこの町の特徴です。
法王ピウス2世の理想郷
1458年にローマ法王(ローマカトリック教会の最高位)に選出されたピウス2世は、自分の生まれ故郷を”理想郷”に作り上げようと一念発起します。そして、ピエンツァはルネサンスを代表する建築家ベルナルド・ロッセリーノの指揮の元、広場(ピウス2世広場)、宮殿(ピッコロ―ミニ宮)、大聖堂という、イタリアの都市には欠かせない3点セットを有する町となります。町といっても、東西400メートルほどしかありませんので、まさに映画のセットのようです。
ロケ地にも使われる絵になる風景
わたしが旅した日は、ちょうど時代劇ドラマの撮影が行われていました。フィレンツェのテレビ局が制作しているドラマだったようです。早朝から午後2時ころまで、俳優やエキストラから、監督、カメラ、美術、メイクといった裏方までたくさんの人が忙しく動いてました。通りが一部封鎖され、通行止め状態でしたが、小さな町ですので歩行者は回り道をすれば目的地にすぐにつけます。もしかすると、利便性が良いという理由でロケ地に選ばれやすいのかもしれません。もちろん、背景として絵になるというのも大きな理由のひとつだとは思いますが。ちなみに、俳優さんらはノリがよく、カメラで撮っていいかと聞くと、いくらでもポーズをとってくれました^^;さすがイタリア人!
オルチャ渓谷を一望
大聖堂の裏側、カセッロ通り via del caselloからはオルチャ渓谷 Val d'Orciaを見渡せます。天気の良い日には、遠く、アミアータ山の姿も。雄大な景色です。
散策に疲れたら、カセッロ通りのベンチでひと休みもいいですね。
ペコリーノチーズで有名
ペコリーノは羊の乳からとれるチーズ。ここピエンツァはペコリーノチーズの産地として有名です。お土産としても人気。夏には、チーズ転がし祭りも開催されるとか。チーズ好きとしては、一度は参加してみたいものです!