MUSEUM & ART|美術館・博物館

教区博物館|アンテラーミの彫刻【パルマ旅行記②】

2026-09-07

2025年11月、パルマ観光二日目。

午前中は国立博物館を見学しました(国立博物館については、2026年8月に再訪した際にも見学しましたので、そちらで改めて書きたいと思います)。

市街地のトラットリアで昼食を済ませたあと、洗礼堂へ向かいました。

午前中の国立博物館見学で疲れてしまった息子が、ホテルに戻りたがりました。ですが、一度ホテルに戻ってしまうと、息子だけでなく、わたし自身も再び外出するのがおっくうになってしまいそうです。そこで、強行突破?して洗礼堂へ向かうことにしました。

扉の閉まっている洗礼堂におそるおそる入ってみると、中にいた係の方から、洗礼堂のチケットは別の場所で購入できると教えていただきました。早速、案内された場所へ向かいます。

チケット窓口は、ドゥオーモ広場の一角にありました。チケットを購入すると、同じチケットで教区博物館も見学できることがわかりました。

博物館といっても、チケット窓口のある建物の1階部分に展示物が並んでいるだけの小さな館内です。

とはいえ、「博物館には行きたくない……」という息子。半ば強引に、「博物館に行ったら、おもちゃ屋さんに寄ろうね!」と誘い、教区博物館へ連れて行きました。

毎度この手を使って、美術館や博物館を巡っています。

気乗りしない息子を連れての、わたしの趣向のままの博物館訪問ですから、じっくり鑑賞したわけではありません。それでも、なんとか館内を見て回ることができました。

教区博物館 Museo Diocesano

パルマに残るキリスト教関連の品々が、古代ローマ時代から中世にかけて、年代順に展示されています。

こちらのモザイクタイルは、6世紀頃のものだそうです。

現在の大聖堂が建てられるよりも前の時代に建っていた、初期キリスト教のバジリカにあったものと考えられているとか。

かわいらしいデザインですよね。

中央に花瓶を置き、その左右には、向かい合う一組のイルカと、二組の魚が描かれています。

Lastra con San Martino che divide il mantello con unpellegrino.

12世紀頃の石板です。

聖マルティーノが、貧者あるいは巡礼者にマントを分け与える場面が描かれています。

ロマネスク時代の作品ということもあって、どこか素朴でかわいらしい印象の石板でした。

ベネディット・アンテラーミ Benedetto Antelami

ベネディット・アンテラーミ Benedetto Antelamiが、12世紀ころに制作した6体の彫像が展示されています。

もともとは、洗礼堂の外側にある壁龕に設置されていたオリジナル作品です。

現在の洗礼堂にはレプリカが置かれているそうです。

ダビデ王 Profeta Davideと予言者ナタンProfeta Natan

左がダビデ王(Profeta Davide)

右が予言者ナタン(Profeta Natan)

とプレートに書かれていました。

大天使ガブリエル L’Arcangelo Gabriele

大天使ガブリエル L’Arcangelo Gabriele

6体の彫像のうち、3体しかカメラにおさめられませんでした。

柱を支えるライオン Leoni stilofori

ヴェローナ産の赤大理石から制作された、柱を支えるライオン像です。こちらは、アンテラーミ工房の12世紀ころの作品です。

もともとは、パルマ大聖堂の古い説教壇の一部だったものだそうです。

パルマ大聖堂の旧説教壇は、4本の柱の上に設置されており、その柱を4頭のライオンが支えていました。

このように、柱などを支える動物の彫刻は「スティロフォロ(stilofori)」と呼ばれます。ロマネスク様式の教会では、ライオンをはじめとする動物のスティロフォロが、柱や説教壇などを支える役割を担っています。

教区博物館を訪れて

最後に、公式サイトでも「Museo Diocesano “Benedetto Antelami”」と紹介されているとおり、館内にはベネディット・アンテラーミの彫刻が数多く展示されていました。

ロマネスク様式の彫刻に興味のある方には、なかなか興味深い博物館なのではないかなと思います。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。


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