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世界遺産の街ヴェローナを一望できる高台へ|サン・ピエトロの丘(サン・ピエトロ城 Castel San Pietro)

クリスマスでした。

皆さんご存じかとは思いますが、イタリアでは12月25日になると、日本の元日のように、美術館や博物館だけでなく、ほとんどのお店もシャッターを下ろし、街はひっそりとしています。

唯一、教会は開いていますが、信者のためのミサが行われており、観光客が気軽に立ち寄れるような雰囲気ではありません。

イタリア旅行者にとっては、少し困ってしまう日です。

とはいえ、せっかく旅行に来たのに、ホテルでゴロゴロしているのも、なんだかもったいないような気がしますよね。

チェックインしたばかりのホテルの部屋で、ガイドブック『地球の歩き方』を開きました。

“ヴェローナを一望する高台”

“サン・ピエトロ城”

“高台に位置する公園”

公園なら開いていそう。行ってみようか、となりました。

この日、ドイツのフランクフルトからヴェローナに到着したばかり。疲れていた小学1年生の息子は、ホテルから出るのを嫌がりましたが、なんとか言いくるめて連れ出しました(自分って毒親かなぁ、と思いつつ)。

幸い、ヴェローナの街を一望できるという高台は、宿泊していたホテルからそれほど遠くないことがわかりました。

ピエトラ橋(Ponte Pietra)を渡り、高台へ

午後3時ごろ。コートを羽織ってホテルを出ると、石畳の街を抜け、アディジェ川(Fiume Adigie)に架かるピエトラ橋(Ponte Pietra)を渡りました。

見知らぬ土地で橋を渡り、街の中心部から離れる方向へ進むのは、少し怖くもあり、心細くもあります。特に、日が暮れるのが早い冬の午後は、帰り道は大丈夫だろうかと、漠然とした不安を感じます。

一方で、普段はなかなか味わうことのない、こうした感情を体験できるのも旅の面白さだと思います。いつもはぼんやりしている頭にピピッと刺激が入り、ちょっとした冒険気分も味わえる。脳トレにもなりそうです。

ローマ劇場の脇にある、細い石畳の階段を少し息を切らしながら上っていきました。時折、上から下りてくる人と道を譲り合いながら、さらに上を目指します。

少しずつ視界が開け、街並みが眼下に見えてくると、ワクワクしました。

やがて、少し開けた場所に出ました。ここからの眺めもなかなかのものです。

木陰のベンチでは、カップルが抱き合い、互いの耳元で何かをささやきながら、キスをしていました。

そのすぐ横を、息子が首からぶら下げた子ども用のカメラをブンブン振り回しながら、行ったり来たりしています。カップルの情熱に水を差しかねない息子を、私はあわてて制しました。

さらに上へ行けるようだったので、息子の手を引き、そのまま道なりに進んでみることにしました。

夕暮れのヴェローナを一望する

ヴェローナの街を一望できる場所にたどり着きました。

サン・ピエトロ城の前にある展望台です。

サン・ピエトロ城といっても、現在建っているのは城ではなく、オーストリア統治時代に建てられた軍用の兵舎だそうです。

その建物の前には広場があり、一角が街を見渡せる展望スペースになっています。広場の縁には城壁が続き、そのまま欄干のようになっています。

そこに人々が横一列に並び、眼下に広がる街を眺めていました。

少し待っていると、人と人の間に隙間ができました。そこから身を乗り出すようにして、眼下に広がる街を一望しました。

対岸に見えるサンタ・アナスタシア教会(Sant’Anastasia)の塔や、赤レンガ屋根の建物が、街灯に照らされ、暗くなり始めた空の下に美しいシルエットを浮かび上がらせていました。

刻々と変わっていく空の色。いつまでも飽きることなく眺めていられます。ヴェローナ滞在中で、一番美しい景色だったように思います。

一方、息子はというと、夫と一緒に五輪のオブジェの周りで遊んでいました。

ミラノ・コルティナ冬季五輪の開幕まであと2か月という時期だったこともあり、ここには五輪のオブジェが置かれていました。

これもまた、印象に残る光景でした。ヴェローナの古い街並みと、そこに置かれた五輪のオブジェ。過去と未来が並んでいるようで、不思議な時間の流れを感じました。

あれからもう1年近くが経ちます。今では、あのオブジェもなくなっているかもしれません。

サン・ピエトロの丘(サン・ピエトロ城 Castel San Pietro)への行き方

今回訪れたのは、ヴェローナの旧市街を見渡せるカステル・サン・ピエトロ(Castel San Pietro) 周辺の展望スポットです。

アディジェ川やピエトラ橋、歴史ある街並みを一望できます。

所在地

Castel San Pietro, Piazzale Castel S. Pietro, Verona, Italy

徒歩でのアクセス

旧市街からピエトラ橋(Ponte Pietra)を渡り、ローマ劇場(Teatro Romano)の脇にある階段を上っていきます。坂道と階段を上るルートで、途中からも少しずつ街の景色が見えてきます。

ケーブルカーで行く方法

歩いて上るのが難しい場合は、カステル・サン・ピエトロのケーブルカー(Funicolare di Castel San Pietro)を利用する方法もあります。乗車時間は約90秒。乗り場はピエトラ橋やローマ劇場の近くにあります。

  • 夏季営業 (4-10月): 10:00 am – 9:00 pm
  • 冬季営業 (11-3月): 10:00 am – 5:00 pm

なお、ケーブルカーは12月25日と1月1日は運休と案内されています。クリスマスに訪れる場合は、徒歩で上るルートを検討してください。

訪問のおすすめ時間

夕方は、日没に向かって変わる空の色と街並みを楽しめます。冬は日が暮れるのが早いため、帰り道や周囲の明るさも考慮して訪れると安心です。

参考:ヴェローナ市観光局:Castel San Pietro / ケーブルカー公式サイト


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