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サン・ジョバンニ洗礼堂 Battistero di San Giovanni Battista【パルマ旅行記③】

パルマ教区博物館に続き、サン・ジョバンニ洗礼堂へ向かいました。

洗礼堂は、宿泊したホテルのすぐ隣にあります。

薄いピンク色の建物が洗礼堂。

その隣にある濃いピンク色の建物が、今回宿泊したホテルです。

ち、近い……ですよね。

なんてことはさておき、洗礼堂の中に入ると、チケットは別の場所で購入することがわかりました。

チケット窓口と教区博物館が同じ建物の中にあったため、先に博物館を見学したのですが、そのあたりのいきさつについてはこちらをご覧ください。

パルマ旅行記②

外観

外から見ると、ロマネスク様式らしい簡素な装飾と、重厚な石造りが印象的な建物です。

淡いピンク色の石が、本当にかわいらしい。

ロマネスク様式の建物って、素朴ながらも凛としていて、惹かれます。

サン・ジョバンニ洗礼堂は、中世イタリア建築を代表する建物のひとつともいわれています。

外壁に使われているピンク色の大理石は、ヴェローナ産。

ベネディット・アンテラーミ Benedetto Antelamiが1196年に建築・装飾に携わったとされています。

八角形の平面をした洗礼堂には、出入り口として3つの大きな扉があります。いずれの扉にも、アンテラーミによる装飾が施されています。

扉の上にあるルネットには、

  • La Madonna in trono
    =玉座の聖母
  • Il Giudizio Universale
    =最後の審判
  • La Leggenda di Barlaam
    =バルラームの伝説

が、それぞれ表されています。

そして、洗礼堂の外壁をぐるりと取り囲むように、75枚のパネルがはめ込まれています。

モチーフとなっているのは、実在する動物や想像上の生き物。

こうした動物や怪物などを表した装飾は「Zooforo(ゾオフォロ)」と呼ばれるそうです。

これらのパネルは、ベネディット・アンテラーミ工房の作品といわれています。

内部

中に入って驚いたのは、外観からはロマネスク様式らしい印象を受けるのに、内部はビザンチンを思わせる造形や色使いだったことです。

La cupola del Battistero è stata affrescata nel terzo decennio del XIII secolo da maestranze padane, influenzate da modelli iconografici bizantini.

洗礼堂のクーポラは、13世紀第3四半世紀(1220年代〜1230年代)に、ビザンチンの図像表現の影響を受けたパダーナ地方(ポー川流域)の職人たちによってフレスコ画が描かれました。

出典:https://www.piazzaduomoparma.com/la-piazza/battistero/

なるほど。

クーポラ

クーポラの内側は、下から上へいくつもの帯状の区画に分けられ、それぞれに異なる場面が描かれています。

一番下にはアブラハムの生涯、その上には洗礼者ヨハネの生涯が描かれています。さらに上へ目を向けると、聖母と洗礼者ヨハネを従えたキリスト、使徒や福音書記者、天上のエルサレム、星々の天空、そして赤いエンピレオ(至高天)へと続きます。

出典:https://www.piazzaduomoparma.com/la-piazza/battistero/

洗礼盤

中央にあるのが洗礼盤です。こちらもヴェローナ産の赤い大理石で作られており、八角形をしています。

もう一つの洗礼盤は、壁側に置かれていました。

絡み合う植物が彫られた洗礼盤をライオンの台座が支えています。

個人的には背後のフレスコ画の中にある朱色、洗礼盤のオレンジ、床の黄、赤。それらが絶妙にマッチしていて、美意識のなせる技だなぁっと、つくづく感心しました。

catini

壁龕の上部にある曲面部分(catini)には、アンテラーミ派による彫刻があります。

かわいい。っと言ったら失礼かもしれませんが、ロマネスク調でなんだかかわいい。

アンテラーミ派の彫刻「月暦」

壁龕の半ドームの下に展示されていたのは、ベネディット・アンテラーミが制作した《月々と季節》の彫像です。

季節の彫像については、冬と春はありますが、夏と秋がありません。未完の作品なのだそうです。

なお、これらの彫像は、もともとは上階のロッジャに置かれていたそうですが、来訪者が間近で鑑賞できるよう、地上階に下ろして展示されていました。

【パルマ】サン・ジョバンニ洗礼堂を訪れて

ロマネスク美術とビザンチン美術が融合したような、ちょっと珍しい空間でした。洗練されすぎていない素朴さが、どことなくかわいらしく感じられました。


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